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Venomizer / Traitor
火薬バカ一代 ★★★ (2017-06-07 23:40:07)
デイヴ・ムスティン似の兄ちゃんが描かれた1stアルバムのジャケと、そこに託された超オールドスクールなスラッシュ・メタル・サウンドが印象的だったドイツの5人組が、’15年に発表した2ndアルバム。ちなみにプロデュースは前作同様に元SANVOISENのヴァゲリス・マラニスが担当しています。
んで音楽性はといえば、これが何も変わってない。今やエド・レプカにも匹敵するスラッシャー相手の仕事量を誇る、アンドレイ・ボウジコフ謹製アートワークが与えてくれる信頼感を全く裏切らない、純度100%、混ぜ物なしのスラッシュ・メタルを今回もプレイ。喉よ裂けよとばかりにインテンスなシャウトをひり出すVo、粗挽きリフを絶え間なく撃ち出す2本のG、馬力にあかせてドカスカ突進三昧のリズム隊と、まるでヒネった所のない猪突猛進型パフォーマンスも、もろ80年代のジャーマン・スラッシャーの伝統を受け継いでいます。
とはいえ演奏は非常に達者でサウンドはタイトそのもの。そのため往年の独産スラッシュ勢に顕著だった「でもやるんだよ!」というハチャメチャ感は薄め。そこに物足りなさを覚える剛の者もいらっしゃるでしょうが、個人的には、カッコ良さが何一つスポイルされることなくダイレクトに迫り出して来るこのサウンドを断固支持。特にスラッシュ三羽鴉を筆頭に、EXUMER、TANKARD、DARKNESS等々…ジャーマン・スラッシャーが残した名作タイトル群が歌詞に散りばめられた⑦はリスペクト精神溢れる名曲ではないかと。
その他にも②④⑧等、スラッシュ馬鹿一代っぷりが徹底された充実作。大好きですよ。

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