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Emarson,lake & Powell / EMERSON, LAKE & PALMER
火薬バカ一代 ★★ (2017-09-21 23:00:22)
EL&P――と表記するとカール・パーマー氏がムッとされますので――EMERSON, LAKE & POWELLが'86年に残した、スタジオ・アルバムとしては唯一となる作品。
じんわり胸に沁み入る英国シンガー然としたグレッグ・レイクのジェントリーな歌声、華麗にKeyを操りバンマス役を担うキース・エマーソン、そこに我らがコージー先生の個性的なDsとがマッスル・ドッキング!この組み合わせによって生み出されたサウンドのマジックは、『ワールドプロレスリング』テーマ曲にして、いきなり10分に迫る長尺でアルバムOPを飾る①からして全開。のっけからトリオ編成が出してる音とは思えぬ壮大なスケール感で聴き手の度肝を抜きに掛かってきてくれますよ。
但し、全体的に「いかにも80年代」なプロダクションが緊張感を著しく削いでいる感は否めず。またシンセが紡ぐ大衆度高めのメロディは分かり易い反面、少々安易な印象で、また火花散る楽器同士のバトルや、インプロヴィゼーションを盛り込んだスリリングな曲展開よりも、カッチリとまとめ上げることが重視された収録曲の数々を聴いていると、確かに壮大ではあるものの「何か映画のサントラみたいだなぁ」ってな感想を覚えなくもないという。
そんなわけで初めて聴いた時は「こういう方向性か…」と多少戸惑ったのは事実なれど、前述のドラマティックな①、タメを効かせて盛り上がる④、ホルストの“火星”の翻案曲⑧等、「でも、これはこれであり!」と思わされる優れたクオリティを備えていることは間違いなく。本作に関する最大のガッカリごとと言えば、アルバムにプレイを刻んだ御三方が、既にこの世にいないということではないでしょうか。虎子の間、まこと広うなり申した…

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