この曲を聴け! 

NECROPHAGIST

名無し ★★★ (2017-12-02 03:24:26)
このバンドは、とにかく作曲技術と演奏技術が凄い。

J.S.BachやPaganini、オペラなど、クラシック音楽の影響要素を多分に取り入れており、
それまでのオールドスクールデスメタルや一般的なニュースクールデスメタル(ブルータルデスメタルのような)とは逸しており、
精緻で数学的、幾何学的演奏で「テクニカルデスメタル」の先駆けとも言える伝説的バンド。
このバンドを、クリプトプシーやカンニバルコープスなどと比べる人は相当ナンセンス。バンドのコンセプト、追求するものが全く違うから。
彼らの曲をピアノで練習してみても分かるのですが楽曲一つ一つが古き良き時代のクラシック音楽のようなクオリティになります。
もしもムハンマドが19世紀以前に生まれていたらクラシックの大作曲家になっていたのではないかと思うほど(笑)

演奏に関してですがクラシカルで緩急のある音楽に複雑で緻密に絡み合うツインギター、機械的な高速ブラストビートが特徴。
CD音源のギターソロはムハンマドとクリスチャンのパートに分かれており、
なぜかムハンマドが全て作曲したみたいに言ってますが、実際はクリスチャンも作曲していますし、ソロを聴くと一発でどちらが作曲し弾いているのかが判ります。

2ndアルバムEpitaphのStillborn Oneなんかは特に顕著にその違いがあらわれています。

ムハンマドはピッキングとスウィープを多用しマイナーコードをふんだんに取り入れ、ネオクラファンが飛びつきそうな、機械的ではあるがどこかエモーショナルなソロを弾くのに対して、
クリスはメロディとの調和重視で弾きまくることなくタッピングを主として数学的でメカニカルな演奏であり、クラシックを押し出しているものの、独特な展開でリスナーを引きつけ飽きさせないようなプレイが特徴です。

今まで加入したドラマーも皆化け物です。
ただ、マルコのドラムはジャジーで跳ねるような演奏で個人的にはあまりバンドサウンドと合っていないかなとも思いましたが。
シュテフェンのベースソロもサウンドの核となっておりソロ含むベースラインも素晴らしく後のテクデスに影響を与えています。

この人たちのライブは他のデスメタルバンドには出来ないくらいに緊迫感があり、演奏の再現度も人外の多いテクニカルデスメタルバンド群の中でも頭一つ抜けていました。
昔どっかのライブでトリをやっていたのを見ましたが次元が違いましたね。まあこれだけの面子が揃ってるので出来ることでしょうから。

色んな意味でプロフェッショナルな実力派デスメタルバンドを探している人は聴くべきだと思います。