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Soldiers of Sunrise / VIPER
火薬バカ一代 ★★★ (2017-12-03 00:01:31)
ブラジルのHR/HMシーン黎明期をSEPULTURAと共に支えた功労者、VIPERの記念すべきデビュー作。('87年発表)
マニアのハートと涙をカツアゲした必殺の名曲“MOONLIGHT”収録の2nd『THEATER OF FATE』は、アンドレ・マトス(Vo)主導でクラシカルなメロディが大幅増量された、後のANGRAにも通じるメロディック・パワー・メタル作品でしたが、収録曲の殆どが’85年~’86年頃に書かれているという本作で聴かれるのは、エピック・メタル調の「いかにも」なアートワークとイマサンな音質の下、スラッシーなササクレ感を撒き散らすGリフが刻まれ、リズムは若さに任せて疾走に次ぐ疾走を繰り返す、IRON MAIDENやNWOBHMの洗礼を受けた荒々しいパワー・メタル・サウンド。
尤も、バンマス役を担うピット・パシャレル(B)の演奏はスティーヴ・ハリスというよりマーカス・グロスコフ風で、マトスが雄々しく歌うメロディやコーラスの組み立て等からは、次作で結実するメロパワ・メタリックな要素を既に十分聴き取ることが可能。特に勇壮に駆け巡るBラインのカッコ良さが肝のOPナンバー①や、ドラマティックなアルバム表題曲⑥は血沸き肉躍る名曲。まぁでも個人的に最もグッとくるのはもろメイデンな②なんですけどね。好戦的曲調のサビで炸裂する「オ~オオ~オ~♪」のコーラスは、聴く度に「ダセェ」「でも最高!」と血中メタル・ゲージがもりもり上昇していくのを感じますよ。
音質にしろパフォーマンスにしろ青さが目立つのは事実ですが、これを平均年齢16歳の新人が作り上げたとあっては、こりゃもう拍手喝采しかありません。2ndより好きだなぁ。

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