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The Fourth Judgement / JAG PANZER
失恋船長 ★★★ (2017-11-27 12:47:00)
1984年にThe Tyrantことハリー・コンクリンとジョーイ・タフォーラを迎え1stをリリース。強烈なハイトーンと速弾きをフューチャーしたUS産ならではの、コンクリートパワーメタルサウンドを披露、ジョーイがシュラプネル系のギタリストとして脚光を浴びた時に、このバンドもチョイとした話題になりましたが、その後、継続的な活動を続けるも軌道には乗らず、やっとの思いで1994年に2ndのリリースに漕ぎ着ける。音楽性は時代性を反映したモダンなモノと言う事でファンの期待を大きく裏切る形で失速。
 
今作はそれから3年、前作には不参加だったハリー&ジョーイが復帰してリリースされた原点回帰を高らかに告げる3rd。オープニングからヴァイオリンをフューチャーする、ダークでムーディーなミドルナンバーで幕開け、ゴロゴロを岩石が転がり落ちるが如きへヴィロックと、ドラマ性を加味した正攻法で迫ってきた姿勢に、まずは安堵。
その後も重心の低いミドルナンバーを中心に、時には感触の良い疾走ナンバーも混ぜ合わせ、男臭い勇壮なUS産パワーメタルで真っ向勝負を仕掛けてきました。
正直、この手の音楽性は日本ではウケないだろう。シンガロングしたくなるようなキャッチーなパートも、メリハリの効いたスピードメタルも彼らはやらない、しかし剛毅なるパワーメタルサウンドを聴かされると、どうしようもなくメタル魂が共鳴します。
ハリー&ジョーイが復帰した事により表現力も増し、脇を固める熟練のメンバー達の妙味によって、ドラマ性を打ち立てる事に成功しています。商業的な成功を収められなくとも、この高潔なる精神性が息づく正調US産パワーメタルの凄みに圧倒されますね。

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