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Runaway / DAKOTA
火薬バカ一代 ★★★ (2017-12-25 22:51:47)
CHICAGO人脈に連なるグループで、大きなヒットにこそ恵まれなかったものの、マニア筋からの支持は非常に根強いペンシルベニア出身のDAKOTAが、リッチー・ズィトー、スティーヴ・ポーカロ、ビル・チャップリン、アーニー・ワッツら豪華ゲストを迎えて制作、'84年に発表した彼らの代表作とされる2ndアルバム。(プロデュースはCHICAGOのドラマー、ダニー・セラフィンが担当しています)
セルフ・タイトルのデビュー作のセールス的不振を鑑みてか、今回はグループの前身であるジェリー・G・ルジックとビル・ケリーのデュオ時代から受け継ぐ、抜けの良いウェスト/コースト・ロック風味は残しつつ、より時代にアジャスト。リバーブを深めに掛けた瑞々しいプロダクションに、本作から参加のリック・マンウィーラーが高らかに鳴り響かせるKeyや、シンセB、トリガーを用いダンサンブルなリズム・アレンジ等、全体的にスペーシーな色合いを強めたサウンドは、イントロからして期待を高めてくれるOPナンバー①、本編中において一際プログレ・ハード色が色濃い⑥、G主導で駆け抜ける重厚なロック・チューン⑦、もしくはボーナス・トラックとして収録されている軽快に弾む⑩etc.といった具合に、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったJOURNEY、BOSTON、TOTO、ELOといったアメリカン・プログレ・ハード~産業ロック勢に通じる魅力を放つようになりました。ロマンティックなピアノ・バラード③や、ツインVoによるハーモニーが哀メロの切なさを引き立たせる⑧辺りを聴いていると、なぜこれが売れなかったのか?と首を傾げること請け合いですよ。
DAKOTAの最高傑作といえばやはりこれではないでしょうか。なお紙ジャケ再発盤が現在でも購入可能の模様。
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