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Thane to the Throne / JAG PANZER
失恋船長 ★★★ (2017-11-28 15:52:11)
シェイクスピアの『Macbeth』を描いたコンセプトアルバム。こういうアイデアに取り込んだのは初めてかと思いますが、3作続けてドイツのCentury Media Recordsからリリースされているだけに、既定路線とも言えるパワー漲るダークなUS産HM/HRサウンドを踏襲。17曲のうち、長短5曲のインストを挟み、ストリングスアレンジも盛り込んだりと、前作から見え始めたドラマ性を大幅に導入、しっかりとコンセプトアルバムとして纏めてきました。
ミドルレンジの重厚なへヴィロックが中心のバンドなので、キャッチーさは薄味ですが、今回のようなコンセプト作に傾倒することで楽曲にストーリー性が加わり、聴き手の興味を擽り続ける事に成功しているでしょう。
リードギターのクリス・ブロデリックのギターも押し引きを心得た濃密なプレイで聴き手を魅了しています。また、ハリー・コンクリンも悲運に満ちた狂気の盟主マクベスの悲痛なる叫びをメタルソングに乗せて歌いきっていると思いますよ。
マクベス読んだ事ないし、ストーリーも劇団新幹線で知ったようなもんですが(内野聖陽さんは鑑識官のドラマ臨場は素晴らしかったがロックを歌うのはチョイと厳しかったですね)、そもそも英詩がサッパリわからない。
なんでコンセプトアルバムは雰囲気でしか味わえないが、個人的には楽しめました。重厚なへヴィサウンドを従えたドラマ性溢れる濃厚な世界観を存分に味わいましたので、ストリングスアレンジがいい意味で濃さを薄めているのでね。
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