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Decadent / U.D.O.
失恋船長 ★★★ (2017-11-25 13:57:23)
老いてますます壮なるべしとはこの事か、尽きる事のない創作活動とミュージシャンとしての心得、今が全盛期と言っても過言ではないほど、精力的な活動を続けるウド・ダークシュナイダー。前作と同じツインギターコンビによる創作活動が功を奏したのか、一聴して耳に飛び込んでくるのはポップでキャッチーなリードプレイの数々、へヴィなミドルナンバーやスピードメタルにもねじ込んできた、そのメロセンスに脱帽。ここ最近のへヴィネス路線も押さえつつ随分と馴染みやすいメジャー感を大増量。黄金期のACCEPTにも負けない作風のアルバムを2015年に叩きつけてきたのだから驚きです。
ウドが求められる呪縛とも言えるACCEPTサウンド、避けては通れない道をある意味、今作は一番踏襲しているのかも知れません。あぶれる事を許さなかった血の轍、それを真っ向勝負で迎え撃った気概に頭が下がりますね。ウルフ印のクラシカルテイストも意識したソロも、その表れでしょう。その分、このバンドならではの個性が薄まったというジレンマはあるが(新生ACCEPTはそれだけ盤石な体制で運営され好評をうけているのでね)ファンはこれが聴きたいんだという思いを前面に受け止める形となりました。
ラストの男気溢れる泣きのへヴィロックまで飽きることなく一気に聴きとおせたバランス感覚が今作最大の聴きどころ、ACCEPT時代を含め、過去にここまでキャッチーでフックに富んだメロディラインを用意したアルバムはなかったと思いますのでね。2015年の最新作は本家とは違い、へヴィで優しい良心的なメタルサウンドに仕上げてきました。

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