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Sex Action (Re-Recorded) / A Fistful of Guns: Anthology 1985-2012 / L.A. GUNS
火薬バカ一代 ★★★ (2017-12-20 23:39:27)
「カナダのTOTO」ことSTRAIGHT LINESが'81年に人知れず発表していた2nd。いや、バンドの存在すら最近まで知らなかったくせに「人知れず」も何もねーだろって話ですが。
1st『カナディアン・ロマンス』の完成度に感激し、速攻、世界初CD化が実現した本作も購入。セールス的不振を理由に当時日本盤リリースが見送られている上、『カナディアン~』に比べるとかなりポップな仕上がりとの事前情報をキャッチして、こりゃあもしや退屈な内容なのでは…?という懸念を払拭できずにいたのですが、どうしてどうして。実際は大変素晴らしい出来栄えで万歳三唱・拍手喝采。疑ったりした俺のバカ。
とは言え、サウンドがよりポップになっているのは間違いなく。ドラマティックな名曲“哀しみのステージ”に代表されるような、プログレ・ハード風味が大きく後退してしまった点は残念なれど、その分、楽曲はアレンジや曲展開がコンパクトに練り込まれ、哀メロのフックにも手抜かりなし。JOURNEYの“SEPARATE WAYS”風OPナンバー①に、小気味良く駆け抜ける⑥等のロック・チューンがあったかと思えば、サックスをフィーチュアしてウッキウキに弾むキャッチーな③もあり、感動的な②と哀切に満ちた④という2曲のヒット・バラードがあり(前者はカナダのシングル・チャートでTOP10入り、後者もTOP40入り)…といった具合に、収録曲のクオリティは決して前作に引けを取らない。終盤にアクセントとなるキメ曲があれば、作品としてはより一層締まった気はしますけども。
カナダのジュノー賞をLOVERBOYと争った(結果敗れた)という話は伊達じゃねぇ!と思わされる、実績も品質も十分に備わった1枚。
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