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Walkin' the Razor's Edge / HELIX
火薬バカ一代 ★★ (2018-04-01 23:51:14)
RUSHやTRIUMPHほどじゃないにしろ、「本国やアメリカではそれなりの知名度を誇っているのに、ここ日本では全く認知されていないバンド」のカナダ代表としてその名が度々挙げられるHELIX。斯くいう自分も(名前の語感と音楽性が似ているせいか)スイスのKROKUSと時々ごっちゃになる程度の認識でして。本作はそんな彼らが米メジャーのCAPITAL RECORDSから'84年に発表するや、世界的なHMブームを追い風に、米・加ビルボード・チャートの上位にランクイン。最終的にはプラチナム認定を受けるぐらい売れまくった4thアルバムにして代表作たる1枚であります。
「R!O!C!K!ROCK YOU!」というHM版“ヤングマン”みたいなコーラスが、本編開巻を威勢よく宣言するスマッシュ・ヒット曲①(最高第27位)が体現するように、HELIXが聴かせてくれるのは、カミソリ声のシンガーのシャウトも映えるAC/DCやKISSなんかに通じるタテノリ・ロックンロール。抜けるような青空の下、カーステから流れて来た日にゃ思わずアクセル踏み込みたくなる、スカッとハジけるノリの良さを全面展開させつつ、能天気一歩手前で踏み止まって、メロディに哀愁を小さじ一杯分程溶かし込んでいる辺りはやりカナダのバンドであり、自分が本作を楽しめる理由でもあるという。
特にヘヴィ・メタリックな②、ワイルドにぶちかまされる⑤、曲以上にオッパイ大盤振る舞いPV(未検閲バージョン)が目に楽しかった⑥、そこはかとなく重厚感漂う⑩といった楽曲には、日の出の勢いだったHELIXの充実ぶりが如実に反映されているのではないかと。
長らく廃盤だった国内盤がこの度再発されたので、未聴の方はこの機会にいかがでしょう。

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