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Quiet Riot II / QUIET RIOT
失恋船長 ★★★ (2018-04-08 14:48:36)
1stリリース後、直ぐにレコーディングに入ったと言われる2nd。今作も本国でのリリースはなく日本限定となりました。1stにあった、たどたどしさがなくなりスケールアップした今作。その質の高さに驚かされるしケヴィン・ダブロウの声も随分と太くなった、思わず1stはデモだったんじゃないかと思えるほど、クオリティが上がっており、音質ののみならずプレイの質が違いっている。
その出来栄えの高さは再結成後のビックヒットアルバムにもリメイクされる①に表れていると思うが、Small Facesのカヴァー③なんかも上手に料理しており、Cmon feel~も同じような発想からカヴァーしたのかねぇと思いますね。
爽快感のあるビックコーラスとシンプルなロックナンバーは聴き応え十分、楽曲も練り上げられ、ランディのギターも前作以上にフィーチャーされランディファンにとっても美味しい作風となりました。
ソングライティング力の向上はバンドサウンドを大きく押し上げ、1st以上に楽曲の幅も広がり楽しめる要素も広まったでしょう。疾走感がないとダメだ、というロックファンにとっては地味なアルバムである事に変わりはないが、英国ブルースとアメリカンロックの折衷サウンド、その中核をなすのがランディとケヴィンのケミストリーなんだという事実に興味も惹かれるのではないでしょうか。
カヴァーソングの大ヒットとケヴィンの人格が災いをもたらし、その本質を見てもらえなかったように感じる彼ら。今作のような、シンプルなロックサウンドの中に組み込まれる哀愁のメロディと泥臭いアメリカンロックの融合が、大人なればなるほど染み込んできます。後のヒットとかランディがどうのこうの抜きに、クラシックなロックサウンドとしての需要はあると思うんだけどなぁ。

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