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Quiet Riot / QUIET RIOT
失恋船長 ★★★ (2018-04-09 14:16:29)
レコーディング直前にクビになったケヴィン・タブロウ。その押しの強い声の後任は大変だろうと思ったら、もっとクセの強いポール・ショティーノが加わるとは驚いた。プロデューサー、スペンサー・プロファーと苦楽を共にしてきた彼ら、今作では楽曲制作にも取り込みオールQUIET RIOTとして全力で取り込んだアルバムだと思います。
前作にあった鼻につくキーボードも押さえあざとさもなくなり、また時代性を見越しブルージーな本格派のロックサウンドに方向転換、その路線は新たなフロントマンの事を考えれば当然と言えるだろう。
あの底抜けに明るく壮健なロックサウンドを期待するファンにとっては、渋い路線なのでリアクションは相当悪いだろうが、70年代のリアルなロックサウンドが見直されつつある時代の流れにうまく乗り込んだ今作は先見の目があったと思う。
しかし渾身のアルバムも話題にならずチャートも100以内に入る事もなかった。セールスの成功とは程遠いのだが作品としてのクオリティは悪くない。おそらくバンド名に拘ると厳しいのだろう。もしこれが新バンドだったら評価も違うのだろうが、それではセールスに結び付かないから難しい問題ですね。
個人的にも、この落ち着いた路線は好きで、新たなる個性を磨きだそうとする姿は魅力的なものだった。売れなくて残念です。

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