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Push On Through / JIM JIDHED
火薬バカ一代 ★★★ (2018-04-26 00:46:22)
名盤『ETERNITY』(’14年)で復活を遂げたALIENから、その後音沙汰が全然ないと思っていたら、フロントマンのジム・ジッドヘッドが12年ぶりにソロ作を発表。「仕方ねぇからアンタで我慢しといてやっか」ぐらいの何様目線で聴き始めてみれば、これがまぁメロハーの傑作。のっけから、去年の内に耳にしてたら年間ベスト・チューン候補入りは確実だったであろう強力なメロディック・ロックの名曲①が始まってしまい、速攻「舐めた態度取ったりしてスイマセンッした!」とスライディング土下座でひれ伏したくなったという。
声質自体に透明感と哀感が滲む伸びやかな歌声で、本編の主役を堂々務め切るジムのパフォーマンスが経年劣化と無縁なのは当然のこととして(ALIENで確認済みでしたし)、何より今作において特筆すべきは、楽曲のハイクオリティっぷりですよ。FIND MEのダニエル・フローレスやPALACEのマイケル・パレスといった、ソロ・アーティストとしても活動中の面々を始めとする敏腕ソング・ライター勢の集結に加えて、ジム自身が優れた作曲家であった点も本作の勝因の一つかと。何せ、爽やかに疾走する曲調にフック満載のメロディが乗った名曲も名曲の①、躍動感溢れるミッド・チューン②、物悲しくもドラマティックに染み渡るバラード④といった、アルバムの目玉たるいずれの楽曲にもジムの名前がクレジットされているのですから大したもの。(正確には、上記3曲は全てSAHARAのユンリク・レンクヴィストと、SWEDISH EROTICAのモーガン・ジャンセンとの共作名義)
こうなると、ジム・ジッドヘッドの過去のソロ・アルバムに俄然興味が湧いて来るわけですが、調べると国内盤はどれも中古価格が高騰していて、畜生、遅きに失したなぁと。
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