この曲を聴け! 

ゴミ箱

名無し (2018-05-07 13:32:46)
改めて感想を書かせてください。
※二回目なので、★はあえてつけませんが僕の中では満点です。

前作よりもさらに深みを増して、彼らの根っこのルーツが根付いた作品
特に前半の2曲のインパクトが凄まじく強烈です。
表題曲のDinosaurのイントローの恐竜の鳴き声を再現したというアームプレイだけで痺れた。
そう来たかと。
まずこれだけ長いイントロにアーミング自体が実に懐かしい。
B'zらしいぶっとくゴリゴリでタフなHRサウンドが1曲目から堪能できる。
表題曲としては、前作のEPICDAYと同じく70年代洋楽クラシックロックからの影響を多分に感じる。
本当に近年の彼らは、自分たちで築いてきた立ち位置だからこそようやくやりたい音楽が出来ているのではないかと感じるし、聴いている側もとてもうれしくなります。
そして、CHAMP。昨年セブンイレブンでよく耳にしていたあのサビのインパクトがすごい。
そこへの入りがやや唐突気味だが、なんといってもディレイをかけたイントロからのかっこよさと懐かしさ。
そのイントロから歌いだしに入る部分がとても絶妙なんですよね。
そのあたりの雰囲気は90年代中期~00年代前半のギラギラしていたころの彼らを思い浮かべる。
同時に、昨年の夏フェス出演を経て彼らの自信や自分たちの立ち位置を改めて再確認した上での決意を感じた。
機材もいろいろ使っていて、そのためか音の質感も今までと同じようで違う。
シングル曲はStill Aliveがやや浮き気味だが、ここ数年のシングルの中でも抜群に完成度が高くて鳥肌が立つほどだったのでこれは良しだと思う。
今作は結構渋い路線を掘り起こしてきた感じもあるので、ポップサイドの曲はこれとCHAMP、SKYROCKETくらいだと思う。
THE CIRCLEほどではないが、今までよりやや異色な部分もあるので少々とっつきにくい部分もある。
あのアルバムほど統一感はないが、その分多彩なジャンルを現在のグルーヴでダレることなく昇華していることはとても素晴らしい。
各所のレビューでも書かれていると思うが、The 7th Bluesに確かに近い雰囲気。
Queen Of The Nightなんて入っていても全然違和感ないほど。
だからと言って、全然焼き直し感もないんだよね。
ルーフトップみたいな情緒感は今のTAKにしか出せない味だと思うし。
バラードもメロディに意図的に捻りを付けたと思われる部分がある(それでもやっぱり)。
使っている機材だけでなく、弾き方や稲葉さんの歌い方も細かいところでこれまでと微妙に趣向を変えてきているから面白い。
当初は思っていたほど、疾走感のある曲が少ないなと感じたが
ダレる感じもない。その辺は詳しくないがきっと、曲の配置が良いのだろう。
多分、中盤にオープニング的なイントロがインパクト大な声明を持ってきたから前作でいうA SIDE、B SIDEと聴き分けられるような雰囲気もあるからかな。
そして、最後のPurple Pink Orangeの素晴らしさ。
壮大だけど、過去作でいうALONE、GOLD、Everlasting、いつかまたここでなどような雰囲気はほとんどなく、はっきり言って暗い曲です。
どちらかというと自分は赤い河や夢見が丘、光芒、世界はあなたの色になるあたりを思い浮かべました。
それらと違って、終始どこか塞ぎこんだような暗さがあるのがいい。
ピアノもさりげなく入っているが、さりげないからこそベタな歌謡曲臭さがなくて良い。
正直、タイトルからもっと明るい曲だと思っていたので最初聴いたときはまったく想像していない展開で驚きました。
最後の一発撮りしたといわれているTAKのギターソロが弾きまくっててかっこいい。
曲の終わり方も潔くて自分は好み。

30周年イヤーということもあってか、前作以上の余裕と自信を感じられた一枚。