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Rockhead / ROCKHEAD
火薬バカ一代 ★★★ (2018-06-12 23:51:37)
METALLICAのブラック・アルバムを始め、次々にビッグ・ヒット作品を手掛けて敏腕プロデューサーとしての地位を不動のものとしたボブ・ロック。その彼が立ち上げたバンド、ROCKHEADが’93年に残した唯一のフル・アルバムがこちら。
知名度を活用して有名人を山ほど招集し、ゴージャスなソロ・プロジェクトに仕上げることだって出来たでしょうに、飽くまでバンド形式に拘りゲストは必要最小限。また機を見るに敏な売れっ子プロデューサーゆえ、90年代の流行に沿ったモダンなサウンドを提示してくるものと思いきや、さに非ず。ビッグなドラム・プロダクション、厚めに重ねられたギター、目の前で歌っているかのように生々しく録られたVoという、まさしく「ボブ・ロック印」の音作りを得て展開されるのは、80年代アリーナ・ロックを思わせる、ソリッドでパワフルな高揚感に満ちたアメリカンHRだったという。シングル・カットされたOPナンバー①や快活に弾む②を始め、のっけからピアノのフィーチュア度が高めなのも評価ポイントで、本作を聴いてボブ・ロックに対する好感度が一気に高まりましたよ。
センス良くまとめたGソロの腕前を披露する④、ハーモニーに聴き惚れるアコースティック・バラード⑤、重厚な大作ナンバー⑥等、プロデュースだけでなく曲作りの才能も確かですし、特にノリ良くキャッチーな⑧(THE CULTのビリー・タッフィーがGで参加)は本編ハイライトに推した逸品。またジョン&リッチーのBON JOVIコンビとの共作曲⑬もアルバムの締め括りに相応しいスケール感が備わっているのではないかと。
今となってはあまり顧みられる機会がないのが勿体なさ過ぎる1枚です。

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