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PURPLESSENCE / 紫
失恋船長 ★★★ (2018-07-30 12:56:06)
伝説のオキナワンロックバンド紫が復活。それまでも何度か昔の仲間だ集まり、ライブなど単発はあったが今回は本格的な復帰作となった。2010年にようやく通産3枚目のスタジオフルアルバムなのだが、キャリアは豊富なベテランバンド。
メンバーも往年のメンバー+沖縄を代表するミュージシャンが揃い踏み、聴く前からの期待値は相当なものだった。

もう少しパープル風味満載の70年代がサウンドで回帰するのかと思ったら、思いのほか新機軸を打ち出しており、復帰作第一弾は紫色の虹を現代にアップデートしたというところだろう。
ジョン・ロードが憑依したようなリーダーのプレイは言うに及ばず。比嘉清正と下地行男のベテランアックスメンが繰り出す阿吽の呼吸に導かれるギタープレイに圧倒され最後まで聴きとせました。
特にイントロからバンドの魅力を詰め込んだ大作ナンバーの『INTO THE SUN』、続くバラード『ALL OUR DREAMS』と頭3曲で早くも昇天。その後もオーセンテックなハードロックナンバーを主軸に、貫禄の横綱相撲で電車道を突き進みますね。
シンガーのJJもかつてのような丸みのあるソウルフルな声は失ったが、その分、噛みつくような激しい歌唱スタイルで応酬。その姿もバンドの新しい顔として印象付ける事に成功している。
単なる懐古主義の復活ではなかった新生紫サウンド。待たされたかいがありましたよ。

昔、スポーツ紙にかつてのヴォーカルが逮捕された記事が小さく載っているのをみて悲しい気持ちになった。本当に小さい記事だったが掲載されていた。スナックに不法侵入したという事実よりも、写真も載らない小さい記事に悲しい気分になった。それだけに再結成はないのかなぁと思っていたのでね。

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