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Xecutioner's Return / OBITUARY
火薬バカ一代 ★★★ (2018-08-04 23:04:46)
飲酒運転の罪でブタ箱送りになってしまったトレヴァー・ペレズの後任に、バンドとは旧知の仲だった必殺仕事人ギタリスト、ラルフ・サントーラを迎えOBITUARYが'07年に発表した復活第2弾アルバム(通算7作目)。
ラルフといえば、先んじて購入したDEICIDEの『THE STENCH OF REDEMPTION』が、破壊的ブラック・メタル・サウンドと、彼がブッ込む泣きのGソロが美醜の対比を劇的に描き出す名盤だったため、当然本作に対する期待も並々ならぬものだったわけですが、ここでの彼氏はどちらかと言えば楽曲に合う演奏を提供することに専念している印象で、発表当時は「思ってたんと違う…」と、必ずしも芳しい感想ではありませんでした。
しかしラルフ逝去の報をきっかけに久々に本作を引っ張り出して聴き直してみたところ、アルバムに対する評価が急上昇。というのも、例え泣きは控えめでも彼のGプレイは鮮烈にして唯一無二の輝きを放っていますし、何より流麗なリードGが閃く③、禍々しいへヴィネスが渦巻く曲調の中から劇的なGソロが噴出する⑥のような、こちらが期待する楽曲もきちんと収録されていたことに今更気が付かされた次第でして。
またわざわざアルバム・タイトルにOBITUARYの前身時代のバンド名を冠していることからも原点回帰の姿勢は明らかで、粘性の高いデス・メタル・サウンドは保持しつつ要所に疾走ナンバーを散らした本編構成はかなりキャッチーで取っ付き易いという。
何だったらOBITUARY入門盤にだってお勧めできる1枚ではないでしょうか?

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