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Heart Like a Gun / FIONA
失恋船長 ★★ (2018-08-15 15:19:10)
麗しのルックスと確かなパフォーマンスを武器にシーンを駆け抜けた女性シンガーフィオナの3枚目のアルバム。プロデューサーにキース・オルセンとボー・ヒルの名前があり、両者がミキシングも行っている。そしてマスタリングがテッド・ジャンセンというのだから期待の大きさが分かります。その盤石のバックアップを裏付けるのがソングライティング人の豪華さ、アルド・ノヴァやマーク・マンゴールド、アル・グリーンウッド、マーク・スラマーらが寄稿しているんだからね。売れないと困りますよね。
そんなオールスターチームにとどめを刺すのが②のデュエットソング、フィオナ嬢の相方はキップ・ウィンガーときてますから聴く構えからお腹一杯です。

フェミニンな女性キャラは出したくないと言う彼女の意思は分かるが、路線が余りにも中庸を得た精神性に基づいたものになり、前作でも感じた無難さが前に出てしまっているのが残念。彼女は個性はないが歌も上手いしパンチもある、あとは楽曲なのだが、名前の割にはなんだかなぁという気持ちになる。
質は高いのにイマイチ、こころに引っ掛からずに流れていくのは大所帯のチーム編成に問題があったんだろうと勝手に推察してしまう。
まるで10年に一度と騒がれたゴールデンルーキーに、OBや評論家達が無責任なアドバイスを送り、無視できずバッティングホームやピッチングスタイルを見失った野球選手を見ているようだった。
ポテンシャルの高さを生かして欲しい、そんなもどかしさを覚える一枚ですね。
全般的に良く出来ています。職人集団によるソツがない作りは見事だ。アメリカンな作風、歌モノ、このキーワードに引っ掛かる方なら間違いなく楽しめるでしょう。彼女は本格派の歌い手ですからね。

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