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A Passion Play / JETHRO TULL
正直者 ★★★ (2018-08-28 17:35:36)
キリストの受難という西洋人にはなじみ深いコンセプトを扱い。コンサート会場でも映像を使いながら演劇性の強いコンサートを行っていた時期の作品。
ファニーなイメージもあった「ジェラルドの汚れなき世界」に比べダークなイメージが強いのは題材がキリストの受難だからだろう。
英国で評判の悪かった演劇風コンサートに、ヘヴィでダークな曲調になったので、当時の日本では文句をいっぱい言われたアルバムだった。英国では13位止まりも全米1位に輝く、全米1位の影響を大きく、げんきんな奴らが手のひら返したのは滑稽だったな。

フルート以外にもサックスも大きくフィーチャーされ、他に類を見ない独自の世界を探求。新しい音楽の世界を開拓していた。70年代中期の演劇風サウンドを楽しんでいたバンド。その遊びに付き合えるかは音楽的な偏差値の高さを要求されるだろう。

当時、世界的に文句を言われたアルバム。日本でも好意的じゃなかったが今このアルバムを駄作と呼ぶ人も少なくなっている現状が実に愉快だ。昔はあんなに文句言ってたのにね。若気の至りですまされない時代になった昨今、不用意な発言は控えたいね。

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