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Murder One / KILLERS
失恋船長 ★★★ (2018-10-08 14:39:04)
腰の据わりの悪い男ポール・ディアノ、一つのバンドで長く活動する事がなく、チョイチョイ名義を変え、色んな事に挑戦するも上手くいかないと、直ぐに違う仕事に手を出す、そんな悪癖の繰り返しだった。今作は92年にゴリゴリのへヴィメタルサウンドを叩きつけてきたのだが、さしたる話題にもならずに2年後の2ndでモダン化に挑むも失敗。そのままバンドは開店休業状態へ。直ぐにデニス・ストラットンとコンビを組みIRON MANなる名義でアルバムを作るという鬼の所業に、それまでもメイデンをこすってきたが、遂に解禁したんだなぁと思いましたね。
Di'Anno~Battlezone~Killers~Paul Di'Annoとこの四つを使い分けシーンを生き抜いてきた男ポール・ディアノ。その中でも今アルバムはもっとも正攻法で迫るメタルサウンドだっただけに、この腰の据わりの悪さは致命傷とも言える。まっとうな評価をされることなく終わっていた。
JP寄りのブリティッシュサウンドもあるが、ハードコア・パンクスも裸足で逃げ出すアグレッションさも加味された楽曲は、ポール・ディアノの荒々しい歌声を際立たせるのに十分な効果を出していた。そういう意味でのポールの活動の中で最もメタル度の濃いアルバムだったと言えよう。

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