この曲を聴け!
Into the Wild / URIAH HEEP
失恋船長 ★★★ (2018-10-15 14:31:13)
枯れたお爺ちゃんには SONIC ORIGAMIが良く似合うと完全に舐めきっていたら随分と逞しいサウンドで復活を遂げたレジェンド達。今作と前作の合間に、現メンバーによる新曲+名曲のリメイクと精力的な活動を展開。その快進撃は留まる事を知らず、今作では新たなる扉を開いてきた。
古典的なサウンドではあるが、自分たちが築き上げたスタイルを再構築するのではなく、よりソリッドでハードなスタイルへと変更。まるで同時期にしのぎを削っていたDEEP PURPLEのようなサウンドへと昇華しているのに驚いた。
歪んだハモンドもクラシカルなコード進行を持ちいったりとDPのようだ。ミックのギターも円熟味を増した味わいもあるが、攻めの姿勢を崩す事のない若々しいプレイで華を添えている。
2000年に入り、更なる音楽性の変革と尽きる事のない探究心。おなじ古典でも、これだけ味が変われば十分インパクトを残せるでしょう。
かつてのような神秘さやエキセントリックな輝きはないが、渋さではなく荒々しい古典サウンドで手荒い歓迎をしてくれたバンドの気概に感銘を受けました。これだけの創作力があるのならユーロ圏のみならず欧州全土を駆け巡る活動が出来のも納得ですね。
日本ではイマイチ知名度に低い大御所ですが、リハビリ施設の余興のような大御所組よりは比べ物にならないほど、現役感に満ち溢れている。彼らにはニンニク卵黄も皇潤もマカDXも必要ないだろう(マカDXのCMに出てくる眼鏡女子のリアクションが大好物だ、ハズキルーペのCMと同じくらいイジリ倒せる)
今なお全盛期と変わらないんだな。こっちが勝手に裏切ったんだよ。加齢の為 SONIC ORIGAMI路線になるのが順当だと完全に思っていましたからね。切腹ですよ。
大げさでもなく神々しい光を放つベテランバンドのフルアルバム。汚れ無き古の大地へと誘うロマン溢れる⑥なんて全盛期に負けずとも劣らない新たなる名曲の誕生、こんなの聴かされたら興奮するよねぇ、ハモンドだけじゃない鍵盤楽器をフル活動、お腹いっぱいです。③なんてDPを彷彿とさせるハードな一曲、ありそうでなかったタイプの曲に興奮度も一気にアップ。他にも硬軟交えた楽曲を巧みに配置し飽きることなく最後まで聴かせてくれます。
これなら往年のファンも納得してくれそうですね。テクノロジーの発達は恐ろしい、簡単に音を作ってしまう。もはや生音をちょっと誰からもらえばサンプリングでどうにでも作れる。
努力のない音に深みはないが、楽しければそれでいい。音楽とは音を楽しむだ。そう言われたは返す言葉はな何一つない。いや、何をいってもスタンスが違うので、混じり合わない感性である。
今作のような、生身の人間が作り出す本気の音を聴かされると改めて、この手の音楽が好きになって良かったとしみじみ思わせてくれる。現代の音なのに、身にまとっているのは往年の空気。それは、どんなに努力しても作れない音である。だれでも模倣をして似た音は簡単に作れる。それこそサンプリングのお出ましだ。そんなインスタントが氾濫する世の中で、
誰にも出せない空気感を身にまといロックシーンのど真ん中に鎮座するベテランバンド。URIAH HEEPだけが出せる旨味。今作は、そんな魅力に溢れかえっている。②みたいな楽しいノリノリのポップソングでも、重みが全然違うもんね。
→同意