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Living the Dream / SLASH FEATURING MYLES KENNEDY AND THE CONSPIRATORS
帰ってきたクーカイ ★★★ (2018-10-22 19:28:26)
2018年発表。“SLASH FEATURING MYLES KENNEDY AND THE CONSPIRATORS”名義となってからの3枚目。マイルズやTHE CONSPIRATORSの面々と組んでからのスラッシュの仕事ぶりには絶大な安定感を感じる。仕事好きなアーティスト(スラッシュ)が、腕っこきを揃えて伸び伸びと好きな音楽を作っているわけだが、その路線は1stの方向性を揺るぎなく追及している感だ。
前作に三つ星を付けたので、可能なら五つ星を付けたいくらいである。本作はそれぐらいのお気に入りだ。
このアルバムを聴いていると、青々と茂り、香りのよい花や甘い果実をたくさんつける木が頭に浮かぶ。
例えば、スラッシュが思いついたクールなリフが種子だとする。それに水を与えるのがマイルズだ。リフや曲の骨組みを聴き、それに合う歌メロを作り出す。曲の種子が発芽するわけだ。それをメンバー全員で面倒をみて育てる。肥料をやる。水を注ぐ。剪定をする。クールなプレイが曲をどんどん膨らませていく。だが、決して樹木(曲)が望まない方向で育てることはしない。
そのようにスクスクと気分よく生い茂った、花を咲かせた、実を結んだ素敵な12曲が、本作に収録されている。
アメリカン・ハード・ロック(若干のブルーステイストあり)の一つの到達点と言って良いと思う。
そりゃあオールド・スタイルだが(当たり前だ。そういう自分達が好きなジャンルの音楽を追及しているわけだから)、驚くほど瑞々しく新鮮だ。
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