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Under the Influence / WILDSIDE
火薬バカ一代 ★★★ (2018-11-11 09:25:15)
ランディ・ローズとジョージ・リンチに師事し、後にヴィンス・ニールの2ndソロ『CARVED IN STONE』(’95年)のギタリストに抜擢されたことでも知られるブレント・ウッズ(G)が在籍していたLA出身の5人組、’92年発表のデビュー作。
本作はワイルドに炸裂するOPナンバー①からして、「本当に90年代の作品?」とばかりに明るく溌剌としたLAメタル感全開。アクの強い声質でパワフルに歌いまくるVoを始め、バックを固めるメンバーの演奏も実にタイトでエネルギッシュ。何よりテクニックを駆使して弾きまる一方、逆に聴かせるべき所ではしっかりとメロディを聴かせるブレントの華やかなGプレイからは、世が世ならギター・ヒーローの座だって夢ではなかったであろう豊かな才能が迸っていて、ヴィンスのお眼鏡に適ったのも納得ですよ。尤も、当時流行りのグランジ/オルタナ・ロック要素を大胆に取り入れた作風だった『CARVED~』でこの人のセンスが十全に発揮できたかどうかは甚だ疑問が残るところではありますが…。
曲によってはKISSのポール・スタンレーやジム・ヴァランスの名前が共作者としてクレジットされている本編は、仄かな哀愁を湛えたミッド・チューン②、王道パワー・バラード④⑪、LAのそよ風が爽やかに吹き抜けるかの如き⑤、緩急を活かしたドラマティックな曲展開で6分近い長尺を綴る⑥、ブルージーな⑧、エネルギッシュな疾走ナンバー⑨…と、聴けば聴くほど好きになる楽曲が目白押し。
リリース当時鼻も引っ掛けなかった自分が言えた義理じゃありませんが、あと数年早く発表されていればバカ売れしてたんじゃないかと思わずにはいられない1枚。
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