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PYG! Original First Album / PYG
火薬バカ一代 ★★★ (2018-11-21 00:42:07)
日本芸能史に燦然と輝くスター、沢田研二(Vo)を始め、萩原健一(Vo)と岸部一徳(B)、数多くのドラマや映画音楽を手掛け作曲家として名を成した井上堯之(G)、大野克夫(Key)ら錚々たる面子により結成され、そしてスーパー・グループの宿命に則り短命に終わってしまったニュー・ロック・バンドが'71年に残した、スタジオ・アルバムとしては唯一の作品。
CD化が実現した際、「GSのトップ・グループでアイドル的人気を誇ったメンバー達が本格派HRを追求するべく新たなバンドを結成」という、まるでLOUDNESSを先取りしたかのような結成経緯と、何より多士済々な顔触れに釣られ完全に興味本位で購入した本作でしたが、ファズの効いたGがかき鳴らされるOPナンバー①が始まった時点で、そのカッコ良さに金属バットで後頭部をフルスイングされたぐらいの衝撃を受けましたよ。
ジュリーとショーケンのツインVoの重ね方等、全体としては未だGS時代の残り香が端々から漂ってくるものの、後追いファンには寧ろそれが新鮮に感じられましたし、何より10分に及ばんとする大作曲で、泣きのGソロと抒情的なオルガン、ヘヴィなリズム・セクションに耳奪われる⑤、『帰ってきたウルトラマン』劇中歌としても知られる哀切に満ちた⑥、そしてショーケン渾身のシャウトにメタル魂を揺さぶらる劇的な⑦と、名曲が連続する中盤の盛り上がりが圧巻。俳優としてしか認識していなかった岸部一徳が手掛けた内省的/哲学的な歌詞も今聴いても全く古びておらず、ジョン・ポール・ジョーンズが絶賛したというBプレイ共々、居住まいを正さずにはいられませんて。やるなぁ、サリー。
「日本のロック・シーン過渡期に埋もれてしまった悲運の名盤」の評価に偽りなし!な1枚。

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