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MAVERICK / MAVERICK
火薬バカ一代 ★★★ (2018-11-26 00:12:48)
香港やドイツでライブを行い、欧州のレーベルが企画したANVIL、RUNNING WILDといったバンドのトリビュート盤に参加する等、アルバム・デビュー前から積極的に海外での活動にも目を向けていた北海道出身のHMウォリアー、堀田勝彦(Vo、G)率いるMAVERICKが'05年にSPIRITUAL BEASTから発表した1stアルバム。
音楽性の方は徹頭徹尾の正統派HMサウンド。JUDAS PRIESTからの影響を伺わせるツインGを絡ませながら、ACCEPTばりの質実剛健さをもってリフ&リズム&コーラスが突き進む様は、なんだったら「METAL」の5文字をそのまま音楽にしてしまったかのような成分無調整っぷりで微笑ましい限り。暑苦しい(誉め言葉)声質のVoは好き嫌いが分かれそうなタイプですが、堀田の歌うメロディが時折濃厚に発散する昭和風味の哀愁にはグッとくるものがありました。特に、イントロ①の焦らしを力強く打ち破ってアグレッシブに畳み掛ける②、雄々しくもどこか物悲しさを漂わせながら疾走する⑥、MOTORHEAD的ラフなノリとキャッチーなメロディが合体したバンドの代表曲⑦、それに本編を締め括るMAVERICKのテーマ・ソングというべき独産メロパワ・メタリックな⑪は、聴く度に血中メタル濃度の高まりを感じずにはいられないパワー・チューンですよ。
デビュー作ということで、折角の曲の良さを活かし切れているとは言い難いプロダクションや、不意に露呈するVoのピッチの甘さが、未だ彼らが発展途上であることを物語りますが、新人バンドが1作目でこの出来栄えを提示してきたなら、そりゃもう「前途有望」以外の表現は思い浮かびませんて。

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