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Bezerk / TIGERTAILZ
火薬バカ一代 ★★ (2018-12-05 23:08:46)
'87年にデビュー。ケバいルックスとロックンロールを武器に「イギリス初のヘア・メタル・バンド」とも「POISONに対する英国からの回答」とも評されたTIGERTAILZが'90年に発表し、UKチャートTOP40に食い込むスマッシュ・ヒットとなった2ndアルバム。
本作から新Voとしてキム・フッカーが加入しており、このメンバー・チェンジが大正解。テクニック的には決して上手いシンガーではないものの、金属質なシャウトが迫力満点のVoを得て、HMとグラム・ロックという英国の伝統が上手いこと融合を見たサウンドがよりワイルドにビルドアップ。鬼の形相のあんちゃんが睨み効かせるインパクト大なジャケットに相応しく、攻撃的に刻まれるGリフとヘヴィなリズム・セクションが、どこかエキゾチックな雰囲気漂わすストリングスを纏ってズンズン突き進むOPナンバー①の迫力を耳にすれば、「見た目で侮っちゃなんねぇ」とお分かり頂けるのではないかと。
メタリックな切れ味と、このバンドの本道たるキャッチーなメロディ・センス/抜けのいいノリの良さがない交ぜになった⑦⑨、合唱を誘うコーラスをフィーチュアした爆走ナンバー⑩のような楽曲には無条件で体を揺さぶられてしまいますし、恰好はLAメタル風にキメてもやはり能天気にはなりきれない、英国出身バンドとしての「業」を感じさせるバラード⑤も愛しい名曲です。でまた本作のゲストが、ストリングス・アレンジ担当のドン・エイリーや、元URIAH HEEPのピート・ゴルビーという妙に渋い人選なのも、ハジけきれないイギリスのバンドっぽくてほっこりさせられるじゃありませんか。
帯の惹句が言う通り、《開けてごらん!ナンカとってもEXCITING!》な1枚でしたよ。
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