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Hittman / HITTMAN
火薬バカ一代 ★★★ (2019-01-24 23:52:42)
Voは元ANTHRAX、Bは元ATTILA、Dsは元TAKASHIという、凄いんだか凄くないんだか…な面子でレコーディングされた傑作デモ『METAL SPORT』(’85年)がドイツで評判を呼んだことから、同国のSPV/STEAMHAMMER RECORDSとの契約を得て、NY出身の5人組が'88年に発表した1stアルバム。
国内盤は、当時ジャーマン・スラッシャーの作品を次々リリースしていたテイチクのMETAL MANIAからの発売で、その印象もあって結構長いこと彼らはドイツのバンドだと思い込んでいました。哀愁に満ちたメロディを泣きの入ったハイトーンで歌い上げるVoといい、湿った旋律を紡ぎ劇的にハモる2本のGといい、それらを乗せてスピーディに駆け抜けるリズムといい、出している音も欧州風味満点の正統派HMサウンドでしたし。ただNY出身であることを踏まえて聴き直してみると、泣きまくってもベタつかない都会的哀愁は、曲によっては『THUNDERSTEEL』を発表した頃のRIOTに通じるコンクリ感覚も確かに息衝いているように感じられる…かもしれません。
取り分け表題曲①(デモテープ同様、序曲“HITTMAN THEME”が欲しかった)や⑥、アルバムを速い曲で締め括るバンドは信用できる!な⑨といった、疾走するリズムの上をツインGがメロディックに舞う楽曲のカッコ良さはこのバンドの真骨頂。QUEENSRYCHEばりにじっくり盛り上がるドラマティックな⑧の美しさにも大いに胸打たれました。
'18年開催のKEEP IT TRUEフェスにHITTMANが参戦した際には、Voが思わず感極まってしまう程盛り上がったという話からも、その愛されぶりが伝わってくる1枚。
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