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Riot Live / RIOT / RIOT
失恋船長 ★★★ (2019-01-30 14:57:23)
1989年に日本独自でリリースされたライブ盤。ジャケットが1982年にElektraからリリースされたRIOT LIVEおなじフォーマット&タイトルも同じと言う恐ろしい代物で、当時は本気でブート的な商品なのかと勘繰ったものですが大手CBS/Sonyですから、そんな不作法はないだろうということなのですが、内容は1980年に行われたThe Hammersmith Odeonのライブが①~⑤と⑦⑧、そしてDoningtonで行われたThe Monsters Of Rockライブ⑥、⑨~⑭の2会場の音源を一まとめにして、フルライブ感を演出した企画モノ。しかも当時の日本盤ではThe Hammersmith Odeonのライブを1981年のものと誤植しており、適当なアルバムジャケ同様の愛のない企画ものに映る一品。だからRoad Racin'が④と⑭に収録されているんだね。
そんなやっつけ仕事とは一線を画す、当時の勢いをパッケージしたライブ盤。モノ悲しいフレーズを頭につけたバンド屈指のキラーチューン⑥のライブアレンジなど、スタジオ盤の違いは勿論だが、レット時代やトニー・ムーアにマイク・ディメオ時代とのアレンジ違いを楽しめる一品、まぁマークの相棒が違うからアレンジも違うのかと納得出来るのだが、実に興味の惹かれる内容だった。会場は別なのだが⑥⑦の流れは、今作のハイライトとも言える臨場感があり、聴き手をグイグイと惹きつける魅力がありました。
今作に名を連ねる主要メンバーだった、ガイ・スペランザとマーク・リアリは帰らぬ人に、特にガイは引退後、アンスラックスに参加の打診を受けるも家族のために足を洗い堅気の生活を選んだ男。再合流の噂は何度もあったが、正式な音源を残す事無く他界してしまった。それだけに、今となっては貴重な音源となります。
初期ならではの野心に満ち溢れた入魂のライブ、上手い下手では出せない熱さがパッケージされています。そしてこのバンドの本質とも言えるサウンドがここにあるのが一番の聴きどころだ。

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