この曲を聴け! 

Terrified / QUIET RIOT
火薬バカ一代 ★★ (2019-03-07 23:39:07)
シングル“CUM ON FEEL THE NOISE”とデビュー作『METAL HELTH』(’83年)の大ヒットで一気にHR/HMシーンの頂点へ駆け上がるも、その後MOTLEY CRUE、RATTといった若手LAメタル勢の台頭やケヴィン・ダブロウ(どうでもいいけど受験/進級シーズンには禁句なお名前だ)のビッグマウスぶりが災いして、駆け上がった時と同じ速度で王座から転げ落ちていき80年代末期に解散してしまったQUIET RIOTが復活。ケヴィン・ダブロウ(Vo)、カルロス・カヴァーゾ(G)、フランキー・バネリ(Ds)という『METAL~』参加メンバーが再結集し、彼らのブレイクから丁度10年の節目になる'93年に、この復活第一弾アルバムを発表しました。
デビュー当時の底抜けに明るいロックンロール色が薄まって、時折ブルージーな香り漂う翳りを帯びたシリアスな作風は、メンバーのミュージシャンとしての成熟と、何より90年代HR/HMシーンの潮流を意識させる仕上がり。とは言え別にPANTERAやグランジ/オルタナ・ロックからの影響を無理くり取り入れているわけではなく、音数多めのフランキーのダイナミックなドラミング、要所で花開くカルロスのフラッシーなGプレイ、顔同様にアクの強いケヴィンの歌声が映える重厚でヘヴィ・メタリックな楽曲は、QR流“HEAVEN AND HELL”ライクな①、埃っぽいイントロからパワフルに展開していく⑥、スリリングなインスト・ナンバー⑩等これはこれで十分カッコイイじゃん!と思う次第。
まぁ地味と言えば地味。前作収録の“THUNDERBIRD”みたいなキメ曲も欲しかったところですが、復活作としては及第点を余裕でクリアしている1枚ではないかと。

→同意