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Paradise in Flames / AXXIS
火薬バカ一代 ★★★ (2019-03-17 22:03:22)
AXXISというと、未だついつい「新人バンド」の括りに入れてしまいそうになるのですが、既に彼らも活動開始から30年を数えるベテランの仲間入りをしているのですから、時間が経つのは早い。
その活動期間を通じて最もポップ寄りな方向性を模索していた時期に発表された2nd『アクシスⅡ 帝国興隆』(’91年)以来、AXXISの作品に触れるのはかなり久々だったので、大仰なイントロ①に続き、女性Voとの掛け合いをフィーチュアして力強く突き進む②がアルバム開幕を告げる’06年発表の本作(9thアルバム)を聴いてびっくり。いつの間にかオペラティックなパワー・メタル路線に鞍替えをしていたとは。何だか同窓会で再会した旧友が、自衛隊に入ってすっかり体育会系のマッチョに様変わりしていたことを思い出しましたよ。関係ねえか。
線の細いバーナード・ワイスのハイトーンVoが、バックのパワフルな演奏に埋没しがちな点は気にならなくもないですが、とは言え、元々曲作りの手腕には並々ならぬ冴えを発揮していたバンドゆえ、この作風でも違和感は全くありません。個人的には王道メロパワ・メタル・チューン③⑨よりも、メロディのフックが際立つ重厚なミッド・チューン④⑤や、AXXIS版“I WANT OUT”ライクな⑥、キャッチーでメロディアスな⑧、ドラマティックなバラード⑦、ノリノリで駆け抜ける⑫といった楽曲の方に心惹かれますね。また2ndアルバムから加入し長らくバンドを支え続けるハリー・エラーズのシンフォニックなKeyと、バラード系の楽曲のみならずハード・ナンバーにおいても積極的に導入される女性コーラスも、楽曲の荘厳さを盛り立てる重要な役割を果たしてくれています。
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