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Tattooed on My Brain / NAZARETH
失恋船長 ★★★ (2019-08-10 20:07:45)
看板シンガーを失ったのはバンドとしてかなり苦しい事態となった。ダン・マッカファーティーの声はそれだけ個性的だったのだが、その後任に器用な男であるが、名前を売りきれなかったカール・センタンスの加入により難を逃れたのだが、正直、オリジナルアルバムをリリースする前にバンドを去る運命にあると思っていた。良くも悪くも器用すぎるが為に印象に残らないと言われ続けたカール。正直②など聴けば、いつも通りのイメージを受けるのだが、何度も聴くうちにカールの上手さが、バンドの新しい顔としての柔軟さを加味させたように感じられ、③のような活きの良いストレートなナンバーを聴かされると、コチラもノリノリのご機嫌様に早変わりさせられるから不思議なものだ。
息の長いバンドの中で同じシンガーが務めるケースはレアだ。それだけに、ダンの病気による離脱は如何ともしがたいピンチだったが、カールのおかげで見事に乗り切った。今も精力的に活動するバンド。急場凌ぎではないカールの安定感はバンドに新たなるエナジーを注入。変わり映えのない泥臭いハードブギーに、今の洗練度を加味させる事が出来た運営にも注目だ。
英国産のハードブギーって何?とか思っている若い人にも手に取りやすい一枚であろう。個人的にも、これもナザレスだと大いに思わせる会心の力作だ。

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