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Tricks of a Trade / Touchdown
失恋船長 ★★★ (2019-09-08 21:02:51)
デモ以下と評される事もあるミックスのせいで魅力を伝えきれなかったデビュー作。今作は、そんな前作の不評を吹き飛ばすように格段に音質が良くなっている2枚目。リリース時は1985年、ギターも厚みを増してきたが、ややリズムプレイの音圧が弱いと感じるが、これもメインストリーム寄りの仕事と好意的に受け止める事で心の整理をつけたいと思います。

シンガーも男性に代わり、何から何まで違うバンドに変貌を遂げているのだが、正統性の高いハードかつメロディアスなロックサウンドは、アーティステックな側面も残しつつモダンさも加味。さらには頑固な職人気質の渋さも加わり、いぶし銀の味わいが楽しめます。流行過敏にならず、堅実だがクリーンなイメージと持ち込んだのは、このバンドのカラーなんだろう。

抜きんでた楽曲がなくとも、アルバム単位で楽しめる安定感のある一枚。普通である事が今となっては最大の自己主張であろう。

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