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BOYSVOICE / BOYSVOICE
火薬バカ一代 ★★ (2019-10-22 01:56:27)
フロントマンのマニ・グルーバー(Vo)を中心に結成され、後にCASANOVAやDEMON DRIVERといったバンドに参加するヨッヘン・マイヤー(B)が在籍していたことでも知られるドイツはミュンヘン出身の4人組が、メジャーのEMI RECORESから'90年に発表した1stアルバム。先月の連休中、旅行先で立ち寄った中古CD屋にて本作の国内盤を発見。「おお、これって国内盤が出てたんだ?」と思わず衝動買いしてしまいましたよ。
一風変わったバンド名やアートワークが妙に印象に残っている彼らですが、MTVで評判を呼んだと聞く②⑧、バンドのテーマ曲④といったほんのりBON JOVI風味の楽曲が分り易く体現する通り、キャッチーなメロディと健康的なノリの良さが同居したメロディアスHRサウンドに、聴き手を選ぶような捻くれた部分なんて殆ど見当たりません。(敢えて探せば④のイントロにお遊び的にラップを導入しているところぐらい?)
地元クラブで精力的にライブ活動を重ねた結果、評判が評判を呼び遂にはレコード契約をゲットしたという叩き上げバンドだけあって、エネルギッシュなVoの歌唱力、楽器陣のタイトな演奏、息の合ったボーカル・ハーモニーから重量感溢れる音作りまで、これがデビュー作とは思えぬ安定っぷり。特に仄かに哀愁薫る重厚なOPナンバー①、しっとり聴かせるパワー・バラード⑥、爽快でスケールの大きな⑩辺りは、何も知らずに「アメリカのバンドだよ」と言われれば素直に信じてしまいそうにな垢抜けた雰囲気漂う、アルバムの個人的なハイライト・ナンバー。
リリース時期が数年遅かったことが惜しまれる1枚。BONFIRE、CASANOVA、ROKOといったバンドにピンと来る方ならチェックしておいて損はないのではないかと。

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