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Tygers of Pan Tang / TYGERS OF PAN TANG
失恋船長 ★★★ (2019-11-09 20:43:39)
若かりしジョン・サイクスがいたバンド。そのおかげでNWOBHMの中でも後年、特別な扱いを受けたように感じるが、このバンドは、そんな話題にしがみ付かなくとも十分魅力的な楽曲を届けており、真のNWOBHMマニアなら、サイクス時代以外も存分に楽しんでもらえるでしょう。チョイチョイ集合離散を繰り返してきたバンドだけに、安心できない面も多々ありますけどね。

今の時代を見据えたベテランバンドの一撃、古さに埋没しないが、背伸びをしない余裕のあるサウンドは、実に伸びやかに新生TYGERS OF PAN TANGサウンドを奏でている。またソーレン・アンダーセンやハリー・ヘスの二人がミキシングとマスタリングで参加、二人のアドバイスがあったかは不明だが、メロディの味付けなど、随分とメロディアスで練り上げられているなぁと感じますね。かつての彼らとは確実に違う、細部に拘った音の作りにも耳が行きますね。

肩の力が抜けた自然体のバンドサウンド、英国的な重厚感とポップセンスをバランスよく配合、だからカヴァーソングもアクセントとなり奇をてらった感がない。そして多少インパクトに欠けた楽曲が収録されようとも力技で押し切れる技量があるのもベテランのなせる技なのだろう。

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