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Six Feet Under / SIX FEET UNDER
失恋船長 ★★★ (2019-11-15 19:18:53)
活動期間が82年から85年までと短期間だった北欧の正統派HM/HRバンドの1st。我らがZEROコーポレーションからリイシュー盤が出た時は驚きましたが、ギターのトーマス・ラーションがグレン・ヒューズのソロに参加したり、BALTIMOOREにいたりと、その辺りの影響もありタイムリーなリリースだと思っていた。
こうして時代が過ぎ、この音を聴けば北欧のメタルシーンにおけるUFO、パープル、レインボースタイルと言うのが、いかに影響を及ぼしていたかが分かる。確かにEUROPEのヒットがスウェーデンのロックシーンにおける成功例ではあるが、あのスタイルが北欧の全てではないと言うのを如実に物語っていますね。
今はいないでしょうけど、80年代とか90年代には、EUROPEが北欧メタルを作ったみたいな大ウソをコキまくる輩が沢山いましたのでね。

コブシを回すように濃厚な味付けのギターも懐かしい、ヘタウマ感の強い歌声も凄くいい、全体に漂うイモ臭さというか、垢抜けないB級感に堪らなくフィットしている。その魅力が爆発するのが⑥⑦という演出も熱い。

ワタクシもZEROからリリースされるまで知らなかったのだが、このようなバンドが北欧には沢山いたんだと予見させられた瞬間に、かの地のアングラメタル探究の旅に出る決意をさせられました。歌心と魂を焦がすロック魂、それは⑧のような曲にも凝縮されているように感じます。北欧風味とブルージーなロックテイストの融合、コンパクトな展開の中に旨味を閉じ込めるのが上手いバンドでしたね。初見で聴いたときよりも、オッサンになってからの方が体に染み込んできます。このタイム感こそ、当時のロックシーンを体感出来るサウンドなんだろう。知らず知らずに、ワタクシも旬の音楽に浸食されているんだな。と感じましたね。グランジ以降のロックって変わったもんなぁ。

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