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今週のアルバム10選
失恋船長 (2019-12-02 17:35:17)
『思い出の北欧メタル100選その②』


①TAROT『The Spell of Iron』
フィンランドのメタルシーンを語る上では外すここの出来ないバンドのデビュー作。まだまだ青臭さは残っているものの、先人たちの影響を包み隠さずに再構築して熱演する様にヘヴィメタルに対する猛烈な愛を感じますね。暗黒様式を身にまとった叙情派メロディアスサウンド。トニー・マーティン時代のサバスの暗黒面を濃くしたようなサウンドが魅力だ。



②John Norum『Total Control』
ヨラン・エドマンがゲストで3曲リードを担当。ジョンのソロなのだから問題はないが、
ジョンには是非ともヨランと本気で、この当時の音楽性を突き詰めたアルバムを一枚出して欲しい。
熱いエナジーが迸るギタークレイジーぶりも微笑ましいです。
フックのあるメロディとハードなギター、ロックの持つ豪胆さと北欧ならではの繊細さ、両面から楽しめる傑作だ。



③Glory『Danger In This Game』
叙情的なメロディとキラキラとしたオーロラサウンドを奏でるTHE北欧スタイルのバンドのデビュー作。
歌い手がイマイチ唄いきれていない面はあれど、ギター巧者のヤン・グランウィックのプレイは鮮烈なるインパクトを残しています。
キーボードの使い方も上手くマニアのツボをつきましたね。
個人的には北欧と言えば真っ先に思い出されるバンドの一つだ。
リリース当時も良く聴いたが、今の方がグッとくるんだよなぁ。

④Yngwie J. Malmsteen『Trilogy』
アメリカ市場を狙った為に楽曲はコンパクト。音質もマイルドなものになったが、
メロディの質感はネオクラ一直線の高品質。まさに水晶の如きと比喩されたクリスタルメロディを堪能できる。
マーク・ボールズのハイトーンも今作を名盤の域に押し上げる事に成功。
世界中のネオクラ様式美の素晴らしさを広める形となった。
インギーも事故前の超絶プレイを轟かせている。そしてインギーは楽曲中心でも素晴らしい曲を書けると証明した。


⑤Stormwind『Rising Symphony』
今作で唄うは超が付くほどの実力派シンガーとして知られるトーマス・ヴィクスとローム。
冴えわたるネオクラサウンドにはピッタリの逸材だ。
今作がラストになるのは残念だが、最終作にて最高傑作を世に送り出した。
緊張感溢れるネオクラサウンドには上手い唄が必要だ。
主役たる空手家のギタリストは今なにをやっているんだろう?

⑥kirka『THE SPELL』
フィンランドを代表する国民的シンガーのHM/HRよりの音楽をやっていた時代のソロ。
後期RAINBOWあたりに通ずる大衆性と普遍的なメロディ、そこに流れるロックなエナジー。
硬軟のバランスが整う優れた歌モノアルバム。


⑦Erika『Cold Winter Night』
インギーの奥さんとして知られる女性シンガーのソロアルバム。
大げさな展開の曲を聴くと大映ドラマを見せられている気分になるが、
北欧らしいクリアーなサウンドとメロディを思いっきり堪能できるハードポップの名盤。
彼女の歌声も透明感があり、また弾けるようなポップスをしっりと唄上げている。

⑧FORTUNE『MAKING GOLD』
2ndアルバムで大コケしたが、デビュー作である1stはメロディ派にとっては名盤中の名盤となっている。
青臭いベニー・スドペリの唄もイマイチだったりすのだが
叙情的なメロディがキュンキュンと泣かせまくるのがポイント


⑨Snake Charmer『Smoke And Mirrors』
シルバーマウンテンのベースだった、パー・スタディンが新たに立ち上げたバンドの1st。
唄うはミスターAORと呼ばれるピート・サンドベリ。彼の切ないハスキー系のハイトーンが映える甘美な哀メロナンバーが目白押し。
派手さはないが堅実な作りがビンビンと耳に響きます。甘いだけじゃないハードさもあったりと、北欧の美点が詰まっていますね。




⑩King Diamond『FATAL PORTRAIT』
Mercyful Fateが分裂。あの恐ろしい世界観はキングが引き継いだ。漆黒の闇から堕天使が降臨。
禍々しくも美しい闇の世界へ誘う暗黒様式美サウンドの誕生。その濃密な世界観はキングのファルセットヴォイスのおかげで不気味さもアップ。
唯一無二の音楽性を作り出している。

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