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Americana / THE OFFSPRING
N男 ★★★ (2010-07-26 15:06:00)
1998年発表の5th。
おそらくここからオフスプに対する評価が激しく分かれると思う。
「Pretty Fly」は明らかにそれまでの彼らからしてみても(良くも悪くも)弾けたヒット曲。
「The Kids Aren't Alright」もまた別の意味で規格外の曲に感じる。
毎回新しい試みは絶対に必要なタイプのバンドだとは思うが、その飛躍の仕方がとても面白い。
まさにロックが産み落としたバカ息子、しかも“幼稚で上等”なのかと思いきやただのバカでは終わらない、ただのバカにしては彼らの楽曲の賞味期限はあまりにも長過ぎる。
力押しの頭5曲は勿論素晴らしいが、後半も多少ダレる曲もあるが粒が揃ってて彼らの器用さが伺える。
アメリカ社会の異常性を徹底的に皮肉ったアートワークや歌詞にも注目、対比される理想と現実は聴く者のハートを抉り出す。
このアルバムの存在は、ポップパンクにおける“チャラさ”と“シビアさ”、“ノリ”、“ヒットポテンシャル”などに対する落としどころの1つだと思う。
blink-182の『Enema of State』もその類と感じる、この手の音楽はコンポーザーとしてのバランス感覚をかなり試される、器用なインテリ系の人が作る作品だと思う。
いわば、“計算されつくしたバカ”、「あんな曲からパクっていいの?」と言われても笑ってごまかすデクスターさん共々、愛すべき一枚。
[★★★★ ]

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