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Sunset Warriors / Steel Crown
失恋船長 ★★★ (2020-01-28 14:05:18)
図画工作2の少年が一生懸命頑張って、北斗の拳の世界観でも描きたかったのか?このジャケをチョイスした奴のセンスに一周回って脱帽するのだが、初めて見たときは、おい冗談だろと心で呟きひっそりと棚に戻しました。
後年、あれがイタリアンメタル市場におして、名を残す名盤と教わったときは驚いたのだが、2009年にEPとのカップリングで復活。多くのクサレマニアを歓喜させた出来事でしたね。

音楽性はNWOBHMの影響も強い正攻法で迫る正統派サウンドを披露。音質のぬるま湯感など、ものともしない熱量があるのだが、そこまで辿り着けるかが重要でしょうね。攻撃性と泣かせの叙情パートの配置もうまく、力技で押し切らない構成は見事。少々歌い切れていない印象を与えるシンガーもカチッとハマればバンドの魅力も倍増と、磨けば光るポテンシャルを感じさせるバンドでした。
このバンド、ヴォーカルのヨーコ・デ・ボニスが、バンドが出場するロックフェスティバルに参加するために、自らが運転するバイクが事故にあり死亡、そのステージはどうなったのだろう?そしてバンドは悲劇と共に解散しました(男闘呼組主演の映画を思い出すな)

CD化も遅く、ヘナチョコジャケにバンドは短命、音楽性は時代遅れとくれば、86年の最中に誰がフォローするんだという事で、忘れ去られた感はMAXレボリューションなんでしょうけど、このアルバム一番の悲劇はレーベルが、ダンス専門のレコード会社ということ、そして当時のイタリアのシーンに、このバンドの出したい音をレコーディングする環境もアドバイスするプロデューサーもいなかったという事だろう。個人的には磨けば光る佳曲揃いの名盤と言いたい。

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