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The Blitz / KROKUS
失恋船長(2020-02-20 19:33:25)
前作『Headhunter』は硬軟交えたメタリック路線に進み、それまでのAC/DCもどきから脱却することに成功。スイスのロックバンドとしてアメリカで成功する足場を固めた言えよう。その次に進んだのがメインストリームを意識したライト路線。全編に渡り軽薄さが耳を惹く仕様になり、初期をファンから大不評アルバムとなる。本当に冗談だろうと言いたくなるような方向に舵を切っているので、心構えが必要です。無駄を削ぎシンプルなサウンドメイクは、食い足りなさを誘発しているのだが、元気一発メジャーロック万歳の②など、ギリギリのところでバンドの矜持を保っている。

今もってヘアメタルに感化されトチ狂ったと言われる今作なのですが、少し見方を変えるとマーク・ストレイスの熱を帯びたエモーショナルヴォイスは、どんなタイプの曲にも対応、そのおかげでクロークス印にまとめ上げており、また、路線変更が生み出した違う方面への音楽的変化が個性となりつつある姿に好感を持ちます。
個人的に、このバンドが、この路線をやる必要があったのかと思うが(ラストの⑨を久しぶりに最後まで聴きました)、メインストリームロックを思いっきり楽しみたい方には需要もあるでしょうね。これも時代なんですよね。コールドディスク獲得の記念すべき一枚だもん。
そしてブルース・フェアバーンが絡んでますからね。

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