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Stampede / KROKUS
失恋船長 ★★ (2020-02-23 18:31:32)
渡米後は、かなり大衆狙いの方向性に舵をきったバンド。田舎から東京の大学に進学し就職するも上手くいかず故郷に帰る的な香ばしさが漂う、メンバーの脱退というかバンドの空中分解劇。バンドの歴史を終わらせまいとフェルナンド・フォン・アーブが、スイス人アーティストを集め再始動。彼らの弟分的なHEARHUNTER(クリス・フォン・ロールがプロデュースを担当していた)のメンバーなどを加えリスタート、かつてのAC/DC型サウンドにJP風味を加味させたストロングスタイルを披露と、迷いを捨て心機一転を図った印象を強く受けます。
歌い手もマーク・ストレイスと比べると、ヒステリックな金切りヴォイスに変更。ウド・ダークシュナイダーにボン・スコットを足して2で割ったよう声質の為に、エモーションという点では聴き劣りするのだが、この音楽性にはフィットしており、後任の重責を果たしています。そのかいあってかL.A時代と決別する意味でも重要な方向転換に成功したと言えるでしょう。

相変わらず個性は薄めだが活きのいい楽曲を揃え、良くも悪くも原点回帰へと向かっています。気合は入っているが今作も狙い通りとはいかず、新メンバーのトニー・カステル、マニー・マウラー、ピーター・ハースらはバンドを離れAin't Dead Yet結成へと向かう。

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