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Dark Eyes / ALIEN
火薬バカ一代 ★★★ (2020-04-16 23:14:35)
中心メンバー、トニー・ボルグ(G)がリッチー・ブラックモア愛を暴投気味に投げ込んだ結果、パク…オマージュ要素満載で賛否両論分かれる仕上がりとなった’95年発表の4th『CRASH』(個人的には嫌いになれない作品でした)以降、長い沈黙期間に入っていたALIENに、オリジナル・シンガーのジム・ジッドヘッドが復帰。デビュー作以来となるジム&トニーのタッグでレコーディングが行われた5thアルバム(’05年発表)。
前年リリースのジム・ジッドヘッドのソロ作『FULL CIRCLE』がメロハーの秀盤だったので、事前にかなりハードルを上げて挑んだ本作でしたが、結論から申さばそうしたこっちの期待に見事応えてくれる内容でしたよ。
「ALIENはノスタルジーではない」とのメンバーの主張を裏付けるように、ロックンロールのエッジやラフネスといった新味も組み込まれたサウンドからは、北欧ハードポップ的キラキラ感や透明感は減退傾向。そのせいか、印象に残る曲とそうでない曲が結構はっきり線引きされてしまう感はあるものの、哀愁を帯びたメロディの魅力、それを盛り立てるジムのエモーショナルなVo、トニーの歌心を感じさせるGプレイは健在。甘く切ない泣きが涙腺を刺激する③、キャッチーな⑦、欧州民謡テイスト(THIN LIZZY風味)が印象的な⑧、爽やかな哀愁が薫るバラード⑫等、従来の「ALIENらしさ」もきっちりと保持されています。中でもKeyを効かせ、ヒンヤリとした哀メロを纏って軽快に疾走する④は名曲!
1st『ALIEN』(’88年)や、三度目の復活作にして大傑作となった『ETERNITY』(’14年)を気に入った方なら、チェックしておいて損のない1枚ではないかと。
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