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今週のアルバム10選
失恋船長 (2020-04-24 15:30:51)
『思い出の北欧メタル100選その⑨』前半

①Sarcofagus ‎『Cycle Of Life』
フィンランドのメタルシーンを語る上では外せないバンドのデビュー作。垢抜けないマイナーサウンドはNWOBHMからの影響も強め。EOROPEが北欧メタルの元祖などど、嘘をつく輩が多いので、こういうバンドが初期の頃にいたんだという事を若い人にこそ知ってもらいたい。
どこか北欧トラッドからの影響も持ち込み、独自性を高めているのも面白い。型にはまっていない分、独自性も高い。
甘口なメロディもクラシカルテイストも感じないリアル北欧HM/HRの歴史を知る上では重要なバンドです。

②Tyranex 『Death Roll』
吠えまくる女性シンガーのアジテーションヴォイス。でも女であることを隠せない可愛らしさも魅力。見た目は怖いけど。
緩急を司るリズムプレイも大胆にて緻密、そのダイナミックなプレイは耳を惹きますね。
何気にリードギターもバカみたいなスピード狂に陥ることなくメロディアスなフレーズも突っ込んでくるのが素晴らしい。スピード命の音楽性なのにスピード一辺倒に陥らないアイデアの勝ちでしょう。

③CRY OF DAWN 『CRY OF DAWN』
Mr.北欧ヴォイスでお馴染みのヨラン・エドマンのソロプロジェクトチーム。何を聴かせたいかも明確にしたサウンドは強い。
ヨランのエモーショナルな歌声に力点を置き多様な楽曲を用意することでターゲットを絞り込んでいる。甘いメロディもシリアスな楽曲も難なく歌いこなすヨランの歌声は、聴き込むほどに深みを感じさせる。北欧メロディアスロック、AOR風味満載の楽曲とヨランとの相性に疑いなどない。

④John Norum 『Face The Truth』
シンガーにグレン・ヒューズを迎えリリースされた2枚目のソロ。ゲスト、あのジョーイ・テンペストも参加して話題になりました。ジョーイが歌う広がりのあるポップソングはらしさ全開で良かった。ジョンの自分のルーツたるギターを弾き倒し魅力を遺憾なっく発揮。それはグレンとの共演によるところが大きい。完全復活を予感させたグレンのパフォーマンスも上々。特にタイトルトラックで聴ける火を噴くような熱きハードサウンドを歌うグレンは鮮烈な印象を残した。この二人の可能性を感じさせるも、まだまだパーソナルな問題を克服できないグレンのせいで、この組み合わせは早くも瓦解したのが残念。
是非とも、また共演して頂きたい組み合わせですね。ジョンも時代の波に飲まれイマイチ、ソロで成功できなかった。
今作を聴くと色んな当時の事を思い出しますね。そういう意味では忘れられない一枚です。


⑤Crystal Knight 『Crystal Knight 』
アルバム一枚で消えた為に認知度は恐ろしく低いが、憂いのある哀愁のメロディと、NWOBHMの影響も大な攻撃的サウンドを楽しめるレアアイテム。マイナーメタルマニア以外にも聴いてもらいたい味わい深い一枚です。

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