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The Mission / ROYAL HUNT
メタラァ ★★ (2005-01-22 18:40:00)
前作『FEAR』では如何ほどデジタル味が導入されていたのか知らないけど、少なくとも本作では新味として思える、それでいてなかなか大胆な導入です。嫌味には感じられず、綺麗に溶け込んでる印象です。
しかし、単にデジタル側が溶け込んでるだけでなく、楽曲側からの多少歩み寄りもなくはない。
まずキーボードが以前(『PARADOX』や『MOVING TARGET』の頃)ほど重厚じゃなくなった気がします。
初めて聴いたこのバンドのアルバム『MOVING TARGET』では、チェロを意識したようなヘヴィなキーボード・サウンドにインパクトを受けたのですが、本作ではほとんどそういったサウンドはなく、軽めのサウンドが多いですね。
その分ギターやベースが前に出てる感じで、そっちでよりヘヴィさをアピールしてるんじゃないでしょうか?
楽曲の出来自体はやはり素晴らしく、疾走系の④SURRENDER(意外にメロディがポジティヴ)、⑧WORLD WIDE WAR(この曲でのジョン・ウェストの歌唱は絶品!)は勿論のこと、「こういう幕開けもカッコいい!」と思わせるタイトル曲②(①TAKE OFFはイントロ的小インスト)、メロディがキャッチーな⑥JUDGEMENT DAY、グルーヴィな曲で哀愁あるサビメロの⑩OUT OF REACH、本作中で最も以前の香りを残しているインスト⑪FOURTH DIMENSION、AOR風ともいえるメロディが絶品のバラード⑫DAYS OF NO TRUST、スリリングな⑬TOTAL RECALL、とどの曲も隙がない出来です。(今挙げたもの以外は短い、ある意味繋ぎ的なもの。しかしどれも当然良い!)
ジョン・ウェストのしなやかな歌唱も素晴らしい!もっと力んで歌う場面も欲しかったけど、この音楽にはこれで良い。上手いねぇ、この人。
個人的には『PARADOX』の方が好きだけど『MOVING TARGET』よりも好きなアルバムです!
ある意味D.C.クーパーが在籍していたときのアルバムよりも聴き易いんじゃないかなぁ、と思うんですが。

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