この曲を聴け! 

RAVEL
kamiko! ★★★ (2020-04-27 02:42:17)
管弦楽・バレエ音楽などの作品や、ムソルグスキーの「展覧会の絵」のオーケストレーションを手掛けるなどで「管弦楽の魔術師」と言われているが
ボク自身はそっち方面は興味がなく、ピアノ作品をコレクションしている。演奏の難易度は非常に高く、ラヴェルのピアノ曲の中では比較的難易度の低い
「亡き女王のためのパヴァーヌ」「古風なメヌエット」を学習した思い出から、この2曲が特に好きな曲だ。
最も有名な曲は、ラヴェルが学生時代に作った初期作の「亡き女王のためのパヴァーヌ」や、煌びやかな作風が素晴らしい「水の戯れ」「鏡」あたりだろう。
ここのサイトにはダークサイドなサウンドを好む人がワリと多いと思うので、是非聴いてもらいたいのは、「夜のガスパール」だ。
「オンディーヌ」「絞首台」「スカルボ」という3曲からなる組曲だが、少なくともこの時代までのあらゆる作曲家のピアノ作品と比較しても
相当高度な演奏技術を必要とするかなり濃密な作品で、譜面を見るだけで気が遠くなりそうな楽曲だ。その分鑑賞するには疲労を伴うが相当聴きごたえがある。
特に、超スローで静かでありながら重厚な「絞首台」はまるで絞首台に登っていくような感覚が美しくも呪術的に描かれており、聞き手を絶望に突き落とす。
そして「スカルボ」はスペインの歌舞「ホタ」を取り入れた、悪魔的な鍵盤の連打が特徴で、凄まじくアグレッシブで前衛的な旋律、音の塊が聞き手を圧倒する。
特にこの演奏家の演奏がイチオシ、という人はあまり思い浮かばないが、そもそも「夜のガスパール」あたりを弾きこなす演奏家自体少ないので
ボクはラヴェル作品はピアニストは気にせずに売っていればとりあえず購入している。

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