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Facing the Animal / YNGWIE MALMSTEEN
聖なる守護神 ★★★ (2020-05-08 10:28:21)
堺正章さんじゃないが"星みっつですぅ"って方が殆どいないのだが、個人的には"↑"かな...と。
まぁ、確かにG.ソロでいえば相変わらずのプレイであるのだが(ジャケもなんだかなぁ)、"コンポーザーYNGWIE!!"って事でいえば正しくその類い希なる才能を遺憾なく発揮した作品だと思います。
名盤と呼び声高い"セヴンス・サイン"も確かにタイトル曲⑦や⑪など名曲と呼べるものがあるのだが、所謂"そうでもない曲"は存在していたし、(歌モノとしてはマーチング・アウトをこよなく愛する変人の)我輩的には作品全体でいえば"そんなに良いかなぁ~"と感じていたのだが、本作は楽曲の粒ぞろい度がとにかく素晴らしい。個々の詳細はしないが、"エクリプス"収録の"セイヴ・アワ・ラヴ"辺りからやや型にはまっているバラードなどは相変わらずではあるが、幕開けに相応しい①から鬼神の如き力の入れようで"大丈夫かコージー"と思わずいいたくもなったのだが、楽曲的には近作にない攻撃的1曲で過去の歴任者とも異なる特徴的歌唱を轟かせているマッツの歌唱も印象的で、その歌唱は続く②辺りでは更なる色を添えているし、コレまでとは少し質感の違うモダンでヘヴィな中でイングヴェイとパウエルの個性にも負けていない(親友というL.エドリングの『ABSTRAKT ALGEBRA』を聴いて気に入ったというがこの②はその質感にも近いのかなと思う)。
終盤の⑪や⑫辺りがやや弱いといえば弱いのかも知れんが、前者でいえば"ティーザー"や"メント・トゥ・ビー"レベルの駄曲ではないし、唯一のスピード曲である後者もミッドテンポ曲が大半を占める本作(の反動からなのかボールズ復帰作ではスピード曲が多いのだが...)を見れば"必要な曲"であったように感じます。
今回、改めて聴直しましたが...唯我独尊イングヴェイにアクセル全開で挑んだ男コージー・パウエル...知名度的には劣ったものの新鮮で個性的歌唱を披露したマッツ・レヴィン...そして何よりもソレに触発されたのか底知れぬコンポーズ力を遺憾なく発揮した御大イングヴェイ・マルムスティーン...間違いなく名盤だと思います。

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