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White Lady / ANGI SCHILIRO
火薬バカ一代 ★★★ (2020-05-28 23:15:07)
スイスから現れ、ハモンド・オルガンをフィーチュアした様式美HR寄りのサウンドをもって一部のメタル愛好家に強いインパクトを与えたSTORMBRINGER。その中心メンバーたるアンジー・スキリロ(G)がバンド解散後、映画のサントラを手掛けたり、CHINAへの楽曲提供、PAGANINIのアルバムへの参加といったバイト仕事を経て、'93年にFEMS RECORDSから発表し1stソロ・アルバム。(レコーディング自体は'89年に行われた模様)
OPナンバー①こそイングヴェイ風味も感じられるネオクラシカル調の疾走ナンバーですが、演奏にしろ作曲スタイルにしろ、リッチー・ブラックモア&ゲイリー・ムーアからの強い影響が伺える作風はSTORMBRINGER時代から変わっておらず、オール・インストの本編は、基本的に抒情メロディとクラシカルな美旋律が優しく耳に沁み込んでくる、ミドル~スロー系の楽曲を主体とする構成。例えるなら、嘗ての名曲“SUSI”の味わいを全編に亘って充満させたような仕上がりとでも申しましょうか。
元々限界まで音を詰め込んだ速弾きよりも、音符と音符の隙間から情感が溢れ出す官能的なGプレイの方に遥かに冴えの感じられた御仁ゆえ、Voの代わりにGが雄弁に歌う②、クラシックの有名曲のフレーズを引用していると思うのだけど、それが何なのか思い出せずモヤモヤする③、“薔薇は美しく散る”によく似たメロディが顔を覗かせる⑧といった印象的な楽曲の数々を聴けば、この方向性が正解だったことがお分かり頂けるのではないかと。
90年代に率いたZEROが解散してからこっち、すっかり名前を聞かなくなってしまいましたが、今も元気でいらっしゃるのでしょうかね?
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