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Living the Dream / URIAH HEEP
kamiko! ★★★ (2020-07-09 23:24:03)
英国産プログレッシブロック・オルガンロック2018年作
このバンドのサウンド体験は、メタル誌のプログレッシブロック記事を見て興味を持ち、Look at Yourselfをゲットしたところからスタートしたが
アナログシンセに傾倒していた先輩バンドマンの影響からか、1960年代後半から70年代初頭に英国で火のついたオルガンロックサウンドの
バンド群(Cressida、Egg、AffinityあたりのHR/HMの括りよりはオルガンを前面に出したロック)にハマるきっかけになったバンドだ。
そういう経緯がありながらも、意外にDeep Purpleにはハマらず、先に挙げたバンドと、このUriah Heepにハマった。
オルガンロックバンド群の中でも、ハモンドやメロトロンを無骨に大胆に導入した唯一無二のスタイルに魅せられたので、HR寄りの後期作品より
オルガンが前面に出た初期3作品が特に好みだ。オルガンが若干控えめになり構築的なプログレ要素とコーラスワークで聴かせるスタイルが
定番になり始めた頃の作品もカッコいいのだが、やっぱり初期のアナログシンセが暴れ回る作風のインパクトには敵わないなあ、と思う。
後期作品は、買い物中に発見したらとりあえず仕事のように買う、といった感じでゲットして、ワリと歯抜けにはなっている。この2018年作は
今年になってリリースを知ってゲットしてみた。もう50年も活動しているのか。全く凄いバンドだなぁと思う。
少なくとも、オルガンロック全盛時代から現代まで活動しており、HR寄りにはなったものの当時の英国オルガンロックの香りを宿すサウンドは
このバンドしか思いつかない。ただ、前作Outsiderが(嫌いではなく結構聴いたが)思いのほか期待ハズレ感があったので、この2018年作の購入も
随分と後回しになってしまった。しかし、前作の不振を払拭するどころか、相当なエネルギーを感じさせる力作で、単に完成度の高いオルガン入り
ロックサウンドという感じではなく、初期の暴れ回るグルーヴすら感じさせる快作なので、予想を超えていたクオリティに驚き、感動したよ。
ただ、そのグルーブを最も感じさせるのはオルガンではなく、相変わらずワウをブイブイと効かせるギターだ。そのギターとオルガンが絡むと
凄まじい音の渦に魅了されてしまう。また、楽曲は英国情緒のみならず、トラックによっては米国的な雰囲気のサウンドも登場し、懐の深さを感じさせる。
また、Dreams of Yesteryearの作風は、彼らの50年の歩みの重みを疑似体験させられるような、この盤のラストトラックを飾るに相応しい楽曲だ。
高密度の年齢を感じさせないエネルギーと、熟練の円熟したサウンドが同居している。流石に最もボクが好む初期のアナログシンセ大暴れの作風への回帰は
あり得ないので、現状彼らに求め得るサウンドとしては、100点満点のクオリティなんじゃないかなと思う。

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