この曲を聴け! 

Nullity / LESSER GLOW
kamiko! ★★★ (2020-08-04 01:38:02)
米産スラッジ・ドゥーム2020年作
モノクロの山林ジャケ、ジャケ裏は洞窟、中身を開くと、山と川のカラー写真、川岸に廃棄された鉄屑が写っている。
英語が正確にわからない上、歌詞カードの文字が小さすぎて老眼のボクには翻訳作業がしんどかったので勝手に解釈しているが、
自然崇拝的な世界観で、無意味な生産を繰り返してはダメだ、といった感じのテーマなのかな、と思いながら聴いている。
ここ最近ゲットしたスラッジでは、かなり質が高く、ギターの歪みや鈍重な引き摺る感じは凄まじい上に、残響音も完璧だ。
この路線を好むリスナーは、怒涛のようなカオスに圧倒され、相当惹き込まれる筈だ。しかも、単に重量級なだけでなく
計算され尽くしたかのような不協和のハーモニー、無駄なオカズの無いクールでミゾオチにガツンとくるドラムが素晴らしい。
ヴォーカルはデスヴォイスとクリーンヴォイスを使い分け、結構前面に出ている。カオティックなノイズが多重に響けば
シャウトに近いヴォイスはそのノイズに見事に溶け込む。禍々しいノイズに対して声に最適なエフェクトを逐一施しているのだろう。
凄まじい轟音であるにも関わらず、ひとつひとつの音に意味があり、刺激的な効果があり、聴きづらさや過度な疲労が無い。
いやー、素晴らしい。久々に、ただひたすら凄まじい轟音の渦に身を任せていたいと思わせる作品に出会った気がする。超オススメ!

→同意