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Take a Chance / CLIMB
火薬バカ一代 ★★ (2020-08-13 01:11:33)
巨人軍の歴代助っ人外国人選手の中でも抜きん出た知名度と人気を誇ったウォーレン・クロマティが、ドラマー兼エグゼクティブ・プロデューサーとして関与していることで話題を呼んだプロジェクトCLIMB、'88年発表の唯一作。(と思ったら2ndもあるらしい)
当時BURRN!!誌で、ゴッドが「Voじゃなくて良かった」的なレビューしていましたが、こっちとしては寧ろ「なんでぇ、歌ってねえのかよ。つまらん」と急速に興味を失い、購入は見送ってフォアボールを選んでしまいました。ところが先日、古本屋のCDコーナーで本作を発見し、懐かしさに駆られて衝動的に購入してみれば、聴いて吃驚。質の高いAOR/産業ロック・アルバムに仕上がっていて、「やったねクロマティ!明日はバンド・ホームランだ!」と思わず声をかけたくなったという。
それもその筈で、作曲陣にはラス・バラード、ビリー・スタインバーグといったヒットメイカーが名を連ね、バックを固めるのもゲディ・リー、ルー・グラム、デヴィッド・ローゼンタールetc…と巨人マネーにモノ言わせたような豪勢な面子が集結。クロマティはKeyバリバリの柔和なサウンドの中で終始リズムを淡々とキープするのみゆえ、ドラマーとしての腕前は判然とせず、また曲中でチビッ子に向けて田淵や川上監督ばりの野球指導を行ったりはしませんので、一発退場モノの危険球的作品を期待するとやや肩透かしですが、哀愁のメロディをソウルフルに歌い上げるジョー・ハミルトンの歌声が絶品なOPナンバー①を始め、キャッチーで洗練された抒情メロハーを楽しむ分には何の問題もない仕上がり。
野球選手の舐めた片手間仕事とは思わせぬ、きっちりと作り込まれた1枚です。

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