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The Sadness of Time Passing / PROFETUS
kamiko! ★★★ (2020-08-19 12:53:38)
フィンランド産フューネラルドゥーム2019年作
As All Seasons Die(2014年作・EP・未所持)の発売に気付かずスルーしてしまったので、ボクにとっては約7年ぶりとなるProfetus体験だ。
ストレートにThergothon直系と思わせるサウンドでクオリティの高い作品はなかなか無いので、このバンドの作品は結構期待していた。
前フルレングス作の白玉垂れ流し系人生残念ドゥーム路線の延長上だが、音圧が加わり、唸り声やシンセのバリエーションが若干増えたこともあり
かなーり濃厚なカルト臭が盛り込まれた。ジャケも前作の景色から一転、ローブを纏った人物とローソクが描かれ、ジャケからの印象だけでも
数倍のカルト風味を感じることができる。ジャケを開くと、実写のオルガン、オルガン上にはレトロな燭台、蝋燭に仄かな炎が灯っている。
オルガンとギターのノイズが織りなす真性カルトドゥームで、フィンランド産特有の濃さが最大の魅力だ。とてもベースレスとは思えない
極太のノイズの束がスゴイ。大作主義で超スロードゥームだというのに、一度この音世界に魅了されてしまうと抜け出せなくなる魔力を秘める。
過去作で若干物足りなさのあった音圧が補填されただけでなく、そのザックリ感のあるノイズの音像自体が素晴らしい。
また、時に霊的な女声やヴォイス的シンセが入ることで、呪術的・祭儀的な気味悪さが加わりズブズブと真っ黒い闇の中に惹き込まれていく。
いやー、まいった。ココまで濃いカルト風味に悶絶したのは随分と久しぶりのような気がするね。
上級者向けではあるものの、ThergothonやSkepticismと同様で非常にわかりやすい世界観なので、意外とハマる人はスンナリとハマれるかも知れない。
とりあえず、カルト臭濃厚なフューネラルドゥームを求めるリスナーはマストな作品だ。超オススメ!
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